【2019年】仮想通貨に関する法人税法改正の要点を解説します

会計上の仮想通貨の取り扱いが定まったことで、仮想通貨に関する法人税法の改正が行なわれました。

 

「仮想通貨にかかわる法人税法の改正点は?」

「仮想通貨を保有している法人は期末に時価評価するの?」

「仮想通貨の信用取引では、期末にみなし決済損益を計上する?」

 

本記事では、上記のような疑問にお答えしつつ、仮想通貨に関する法人税法で改正された点をお伝えします。

2019年仮想通貨に関する法人税法の改正の要点

仮想通貨にかかわる法人税法の要点はこちらになります。

 

  1. 仮想通貨の時価評価方法
  2. 仮想通貨は棚卸資産ではない
  3. 信用取引ではみなし決済損益を計上
  4. 仮想通貨の譲渡損益の認識時期・原価の計算方法

 

それぞれ解説していきます。

仮想通貨の時価評価方法

法人が保有する仮想通貨は期末の時点で、時価評価しなければいけないのですが、その評価方法が明確化されました。

仮想通貨の時価評価方法は、活発な市場が存在するか否でかわります。

 

  1. 活発な市場が存在する仮想通貨:時価法
  2. 活発な市場が存在しない仮想通貨:原価法

 

活発な市場が存在する仮想通貨:時価法

ビットコインのように活発な市場が存在する仮想通貨は、期末時点で時価法によって評価をします。

たとえば期中に1BTCを10万円で購入し、期末で50万円まで時価が上がっていれば、評価益は40万円です。

ここでいう活発な市場とは、つぎの3つの要件にすべて当てはまるものを指します。

 

  1. 継続的に売買の価格が公表され、かつ、その公表がされる売買価格等がその仮想通貨の売買の価格又は交換の比率の決定に重要な影響を与えているものであること
  2. 継続的に前号の売買価格等の公表がなされるために十分な数量及び頻度で取引が行われていること
  3. 次に掲げる要件のいずれかに該当すること

3-1.第一号の売買価格等の公表が当該内国法人以外の者によりされていること

3-2.前号の取引が主として当該内国法人により自己の計算において行われた取引でないこと

 

抽象的な言い回しが多いので中々判断が難しいですが、個別具体的にお困りの際には仮想通貨に詳しい税理士に相談しましょう。

活発な市場が存在しない仮想通貨:原価法

一方で、活発な市場が存在しない仮想通貨は移動平均法や総平均法といった原価法で評価されます。

こちらは所得税と同じように取得価額をそのまま計上する流れになります。

 

仮想通貨は棚卸資産ではない

仮想通貨は棚卸資産には該当しないことが明確化されました。

以前は、仮想通貨が棚卸資産に該当し最終仕入原価法を適用するという見解があったのですが、今回の改正により、棚卸資産には該当しないことになりました。

 

信用取引ではみなし決済損益を計上

たとえ期末で未決済であったとしても、法人税法上は取引を決済したとみなして、みなし決済損益を計上しなければいけません。ハイレバレッジでFX取引をしている方は要注意です。

一方、個人で仮想通貨を保有しているときは、利確しなければ損益計上はしません。

 

仮想通貨の譲渡損益の認識時期・原価の計算方法

法人が仮想通貨を譲渡したときの損益は、契約日に計上することが明確になりました。

また譲渡する仮想通貨の原価の計算方法は、移動平均法もしくは総平均法になります。法人の法定評価方法は移動平均法になります。個人は総平均法なので、本当にややこしいですね。。

 

まとめ

仮想通貨にかかわる法人税法の要点はこちらでした。

・仮想通貨の時価評価方法

・仮想通貨は棚卸資産ではない

・信用取引ではみなし決済損益を計上

・仮想通貨の譲渡損益の認識時期・原価の計算方法

 

活発な市場が存在する仮想通貨は、期末で時価評価し、損益を計上するので税額に影響をあたえます。

また仮想通貨の信用取引では、たとえ未決済であっても、期末で決済したものとみなして損益を計上しなければならないので注意が必要でした。

法人にかかわる仮想通貨の会計処理は複雑ですし、頻繁に法整備が進められていますのでキャッチアップしていくのには時間がかかります。

次回は所得税法改正の要点を解説していく予定です。

ホワイトテックでは仮想通貨を専門に取り扱っておりますので、ぜひ一度ご相談ください。

 

ホワイトテック会計事務所
代表 菊地 貴加志

仮想通貨トレーダーの確定申告に特化しており、多くのトレーダーの税務相談を受けている。仮想通貨分野に精通しており、仮想通貨の節税対策からリスク管理、ブロックチェーンビジネスの支援などフィンテック分野のサービスを主に展開している。